飾り切りが清涼感を運びます
2024年大暑の候空コース　
お料理 4種にぎり鮨 7種・巻物・玉子

シャインマスカットの白和え

昨月のイチジクに続いてフルーツの白和えです。今月もほんのりと火を入れ、滑らかな白和えと合わせました。炭火を入れる事で香ばしさと甘さが凝縮し、にがりを除いた、何も足さない白和えの食感と福岡産シャインマスカットの鮮烈さが何とも初夏らしい趣です。

長崎産鯵のなめろうです。風味豊かな柔らかい味わいの味噌と合わせています。お出しする直前に冷凍庫でキンキンに冷却します。小ネギを覆った鮮やかな緑は大暑に相応しいスペシャリテになりました。

背をうすく炙った大穴子の刺身です。脂の旨みを増幅させ、身が福らとします。日本最古の調味料炒り酒で食べていただきます。軽やかさと濃厚感を併せ持った一品です。

地もの鮑と秋田産じゅんさい、大分うにファームからのムラサキウニを、水貝のだし浸しにしました。塩水に見立てた出汁が、味わいも、見た目にも綺麗にまとめ上げられた夏至ならではの作品です。お刺身として召し上がっていただきます。

頭の斑点のどこで断つかで、鮨の流派が変わります。黒点から職人の流派が分かれば、かなり寿司を知っている方です。しっかりと酢の効いたこの時期のコハダが、新子の季節を誘います。

盛夏には、時にアワビ以上の値のつく旬の本ミル。黒ミルと言われることもあります。
口に当たる表面に薄く火を入れています。格子の飾り切りが、この食材の、唯一の食感と磯の香りを運んできます。

盛夏のイカと言えば、ヤリイカです。玄界灘近海の朝獲れです。飾り包丁と透明感がなんとも涼しげで、大暑の候に欠かせない一握りです。

＊仕入れによってお料理が変わることがあります。